補足:もしかして自民党の援護射撃?


年金がらみで社保庁厚労省に都合の悪い話題がでると、必ずといっていいほど少子化がらみの暗いニュースが流れたり、愉快痛快な少子化対策をぶち上げる人が現れたりするんだが(→参照:厚生労働省の不祥事と少子化報道)。


年金問題のせいで今度の参院選は自民に不利だろうとか、国会延長で時間をかせいで国民に年金の話題を忘れてもらいたいらしい、てなニュースが流れているこの時を狙ったかのように。
子育て中の若い世代に2票分の投票権を与え、年金問題にとても敏感に反応しそうな高齢者層の票の価値を半減させろと言ってるも同然の提案をする人が現れたのって、もしかして政治的な意図アリアリなのかな。


確か、安倍首相の支持率が20代〜30代では特に低い、てなニュースが読売と朝日で流れていたような記憶が(←うろ覚えですんません)。
少子化対策で子育て世代に金をばら撒きます&増税しない分、高齢者向けの福祉を削ります&票を2倍にしてあげますよキャンペーンをほのめかして、支持率が低い層に年金問題を忘れてもらおうという意図だろうかね。


投票権2票分はともかく(ていうか実現不可能だろう)、高齢者向けの予算を縮小して若い世代に金をばら撒きますというアピールは、不満解消・矛先そらしに効果がありそうだな。
バブルの頃にぼろ儲けし、バブル後の不景気の時もきっちり給料を頂き、そして退職金をガッツリもらって引退していく団塊世代への反感ってやつが、若い世代のベースにあるしな。


今までは未婚・子なし女性がスケープゴートだったが、今度は団塊世代・現役年金受給世代をスケープゴートにするのかな。


と、ふと思ったので忘れないように書きとめておいたという、以上、備忘録でした。
たぶん妄想の域に入っているだろうと自分でも思います。

「未成年の子供を持つ親は2票分の投票権を」っておいおい

と思ったよ。以下、あくまでも個人的な感想。


少子化関連の記事では、結構ケッサクな提案を見かけることが多かったんだが。
個人的には、これが今までで一番びっくりした。

人口減ニッポン〜2030年からの警告(3)
出生率を1.66から2.0に回復させたフランスに学べ


こちらの2ページ目で提案されている「未成年の子供を持つ親は2票分の投票権を持つという選挙制度改革」には、ほんとにびっくりした。
まさか日経関連サイトでこんな主張を見かけるとはなあ。
というか、

少子化対策には予算が要る。昨年の出生率が2.0を上回ったフランスの例を出すまでもなく、これは否定しようのない事実だ。


という前提からして少々疑問を感じたのだが、それはまあさておき。


NB会員じゃない方のために概要を紹介すると。2ページ目では、「子供とその若い親の世代にもっと予算を使おう」と提案、そしてその財源確保のために、増税ではなく高齢者向けの歳出を削って子育て支援などに回してはどうか、とおっしゃっておられる。
日本の公的な社会保障給付費は、約70%が高齢者向けに支出され、少子化対策などに振り向けられているのは4%強にすぎないそうで。これを60対14にすれば、少子化対策に回るお金は今より9兆円増えるとのこと。


だけどなあ。
なんだかなあと感じたのは、この部分。

こういう考え方もある。未成年の子供を持つ親は2票分の投票権を持つという選挙制度改革だ。1票は自分の意志を反映させるために使い、残る1票は子供の将来の利益を守るために投じる。社会保障給付の使い道が70対4という極端なアンバランスになるのを許してきた遠因は、高齢者の意志が反映されやすい今の政治の仕組みにもある。


この方は、「未成年の子供を持つ人に高齢者の親がいる」というケースを考えていないのかなあ、と思った。
未成年の子供を持つ人が扶養義務を負うのは、未成年の子供だけじゃないでしょう。
高齢者が要介護な状態になったとき、面倒を見る義務が生じるのはその子供たちでは。

で、だ。
未成年の子供を持つ人といえば、現在10代後半〜50代前半くらいの人々、晩婚化傾向を考慮して最多層は30代〜50代前半かなと推測。
この世代の人は、その親世代と違って兄弟の数は2〜3人くらい、一人っ子も珍しくはないかも、って感じのはず。で、親世代は半数くらい、高齢者の域に入っているだろう。


仮にですよ。
かなり極端だが。一人っ子同士で結婚し、子供は中学生1人、そして夫婦それぞれの父母が存命・しかし寝たきりなどの要介護状態、さらに祖父母世代も2名存命・しかし寝たきりなどの要介護状態、そして父母・祖父母は全員国民年金のみ受給という状態を想定してみよう。
この場合、1世帯で面倒を見る高齢者は6名、扶養する未成年者は1名だ。
こういう状態のご夫婦に、高齢者に対する社会保障の予算と少子化対策にまわす予算、どちらを多くしてほしいかと聞いたら、「高齢者に対する社会保障の予算を多くしてくれ」と答えるんじゃないだろうか。


がっつり蓄財していてかつ非常にお元気な高齢者をデフォにして考えれば、確かに「若い子育て世帯に比べれば、恵まれている」と言えるのかも知れないが。
世の中、お元気な高齢者ばかりではない。
コムソンが何で大儲けしてきてたのかを考えれば、そのくらいすぐに察しがつくのではないだろうか。
介護疲れが原因の殺人・心中などのニュースも、しょっちゅう見かけますしのう。


よって。
未成年の子供を持つ人に2票分の投票権を与えても、「1票は自分の意志を反映させるために使い、残る1票は子供の将来の利益を守るために投じる」とは限らないのでは。と思った。
2票とも高齢者のため、自分の将来の利益を守るために投じるかもしれんよ。


余談だが、親が創●学会の人だったら、絶対に2票とも池●大●氏のために投じるだろうな。子供が反対したとしても。
創●に限らず。政治的な活動に熱心な団体の人たちが、2票分の投票権を獲得するために無理やり子供を産んだり、海外から養子を貰い受けたり(or買ったり)しちゃったりしてなー。なんてこともちょっと思った。


さらに余談だが。
では残る1票は子供本人に投票させよう、と考える方もおられるかと思うが、それもどうかと。
正真正銘の“右も左もわからない”お子様が多いだろうし。わけのわからんタレント議員ばかりが増える結果になりそうだ。
お子様が自分の意見を政治に反映させられないのはひどい、みたいに感じる人もいるようだけどさ。
そういう人は、自分が小学生・中学生だった頃の文集とかを読み返してみて、こんな知的レベルのお子様方に投票権を与えていいのものかどうか、と考えてみてはいかがかと思う。


さらにもうひとつ余談。
金があっても給食費を払わない親がいるという報道を、ここ最近たくさん見てきたんですけど。
最近見つけたのは、以下のページの後半部分。

「オトナを勉強させる学校が必要だ」

新人類って人の親になっても新人類のままなんだなー。ほんと理解不能
こんなふうにとんでもない注文をつけてくる親がごろごろしているせいで、学校が弁護士にバカ親対策を相談できるよう学校法律相談制度なんてもんを作った区もある、という状況下で、なんでそのバカ親も含む層に2票分の投票権を、なんて言えるかなー。恐ろしすぎ。


何より、特定の属性の人にのみ2票分の投票権を与えるという優遇措置をとるのは法の下の不平等ではないかと思う。1票分の投票権しか与えられない人々の人権が軽んじられているように感じる。
独身税だのとかいってた人権侵害上等(と考えているとしか思えない)某議員さんとか、子供を産まない女性に年金を与える必要なしと言った森氏@神の国と、実は同レベルな発想じゃないだろうか。


それになあ。
将来に不安を感じていたら、子供を産みびかえて当然だろう。
産んだはいいが、経済的に育てられません、てなことになったら。子供がかわいそうじゃないですか。
年金制度への不信感や、年功序列の崩壊に伴い生涯設計が立てづらくなったことなども、少子化の遠因じゃないのかなあ。


こんな状況で高齢者への保障の予算を削ったら、仮に現役高齢者がそれでいいと納得したとしても、若い子育て世代が「自分の老後のための蓄えもしなくては!」と焦ってしまって、ますます生活コストを抑制=第2子を産みびかえてしまうような気がしますなあ。
誰だっていずれは高齢者になるんだし。


あと。そもそも現状が非正規雇用な人の場合は、結婚にも踏み切れないのでは。出産・育児以前の問題。


格差と労働問題と年金問題をまず解決しないことには、どんな少子化対策を講じても税金の無駄遣いな気がする。


以上、所詮は素人の私見、取り急ぎの走り書き。後で意見が変わる可能性もあり。

なんかもう柳沢劇場ってかんじ

またも厚労相…「労働時間だけが売り物」答弁、撤回へ(2月19日/読売新聞)

 柳沢厚生労働相は19日の衆院予算委員会で、工場労働を「労働時間だけが売り物」とした15日の参院厚生労働委員会での答弁を撤回し、議事録の削除を求める考えを示した。

 厚労相は事務職の一部の残業代をゼロにする「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の意義を説明する際、「工場労働というか、ベルトコンベヤーの仕事、『もう労働時間だけが売り物です』というような、そういうところでなく働いている方々の現実に着目した労働法制を作ることが課題だ」と発言した。

 これに対し、川内博史氏(民主)が19日の予算委で、「現場で働く人に失礼だ」と撤回を求めた。

 厚労相も「全体を見れば誤解が生じるとは思わないが、『だけ』という言葉はある人々を傷つけるという指摘なので(削除が)可能かどうか相談したい」と応じた。

削除のいう名の隠滅は行わず、ぜひ永久保存して欲しいもんだ。と思った。


全体を見ていないのでなんともコメントすべきではないんだろうが。
WEの説明の中で語っていたことらしいので。

「労働時間=成果とみなせるような労働形態ではなく」

てなかんじの表現が適切であっただろうと思われる。


しかしまあ、受け取り方次第では侮蔑的なニュアンスを感じてしまいかねない言い方を、息を吸って吐くように自然になさってしまう方のようで。
お笑いだったらボケ担当が適任ですかね。


だが、この発言に「失礼さ」を強く感じる人ほど、職業に貴賎があるという観念を強くお持ちなんだろうな。
と感じた。


と、ここまで書いてふと思いつき、福沢諭吉の「学問のすすめ」をググって見たのですが。
こういう職業の貴賎観念は、諭吉の影響かもなー。ていうか、弊害?
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと云へり」と言ってるそばから職業に貴賎アリ、と言っておられる。
学問のすすめ的」には、工場労働みたいな時間=成果な仕事は「貧人」「下人」の労働、そういう労働に従事している人は「学問に勤めなかった人」=愚者、とみなされているもよう。


ただ、当時の社会情勢・教育環境と現在の社会情勢・教育環境、あまりにも違うだろうしなー。


まあ、暇ができたら、そのうち「学問のすすめ」でもじっくり読みつつ、明治の頃の“格差”と現在の“格差”の違いなどを探ってみたいとこです。


余談はさておき。
何より楽しみなのは、このブーメランは民主党の誰に当たるんだろうということ。
似たような発言をしたミンスさんが、誰かしら出てきそう。

どこに政治の光を?

「ワーキングプアや非正規社員に政治の光を」 首相答弁(2月9日/朝日新聞

 安倍首相は、9日始まった衆院予算委員会の基本的質疑で「ワーキングプア非正規社員の方々に政治の光をあてていく」と述べ、パート労働法や最低賃金法を改正してセーフティーネットの強化に取り組む考えを示した。「年長フリーター正規雇用を阻害しているのは新卒一括採用。経営者が頭を切りかえればチャンスが生まれる」とも指摘した。丹羽雄哉氏(自民)に答えた。

というニュースを読んだ後に、

自治体、新卒囲い込みに躍起・公務員離れに危機感(2月10日/日本経済新聞

 2008年春の新規採用に向け、地方自治体が新卒学生の確保に躍起となっている。試験日を例年より1カ月前倒しするほか、大学1―2年生も参加できる就職説明会を開くなど、公務員志望の学生の“囲い込み”に動く。景気回復で民間企業の新卒採用枠が広がった反動で、学生の公務員人気は下がり気味。団塊世代の大量退職への危機感も重なり、人材確保に工夫を迫られた格好だ。

 宇都宮市は6月下旬に実施していた事務職(大卒程度)の試験日を、07年度から5月下旬に早める。「民間は遅くても5月中には内定を出している」(人事課)ため、民間企業との採用時期のズレを縮めることで公務員志望者の「流出」を防ぎたい考えだ。

というニュースを発見して。とても笑ってしまった。
人事院地方自治体にも頭を切りかえるよう言ったらどうだろう。

神の国の福祉と少子化対策

柳沢厚労相続投で参院選苦しい=内閣改造「今は考える必要ない」−森元首相(2月9日/時事通信

 自民党森喜朗元首相は9日、TBSの番組収録で、柳沢伯夫厚生労働相の続投による夏の参院選への影響について「(政府には)少し時間がたてばとの思いがあるかもしれないが、野党やマスコミは承知しない。そういう意味から言うと非常に苦しい」と述べ、避けられないとの見方を明らかにした。
 その上で、森氏は「党のために、関係者がどうしたらいいのか考えるべきだ」と述べた。参院選までには厚労相の進退について改めて検討するよう安倍晋三首相らに求めた発言とみられる。党内の一部で取りざたされる2007年度予算案成立後の内閣改造については「今そのことは考える必要はない」と語った。

この記事を見て真っ先に思ったのは、

森喜朗元首相に柳沢厚生労働相の進退について意見する資格があるんだろうか

ということ。


森喜朗元首相は、2003年7月に「子どもをたくさんつくった女性に国がご苦労様でしたと言って面倒を見るのが本来の福祉です。ところが、子どもを一人もつくらない女性が、税金で面倒見なさいというのは、本当におかしいですよ」と発言して叩かれたそうで。
柳沢厚生労働相が女性を機械に例えたのは、「聞き手が理解しやすいように」という意図があってのことで、それに発言した後にすぐ、例えが悪かったと謝罪なさったとのことですが。
森元首相の場合は、「女は国のために子供を産め」と発言なさったも同然だよなあ。


ほかにも、軽くググってみたら色々と見つかった。

神の国発言Wikipedia

神の国発言(かみのくにはつげん)とは、2000年5月15日、神道政治連盟国会議員懇談会において森喜朗首相(当時)が行った挨拶の中に含まれていた、「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国であるぞということを国民の皆さんにしっかりと承知していただく、そのために我々(=神政連関係議員)が頑張って来た」という発言。


「神道政治連盟国会議員懇談会結成30周年記念祝賀会における森首相挨拶全文


森氏の問題となった発言集Wikipedia


こういう考え方をする人が1年とはいえ首相をやってたとは。改めて驚いた。


ついでですが

福祉Wikipedia
福祉(ふくし)とは、「しあわせ」や「ゆたかさ」を意味する言葉で、広義で「公共の福祉」などと使われる。

  1. 狭義で生活保護などの社会保障を指す。
  2. 社会福祉は、未成年者、高齢者や障害者で生活上なんらかの支援や介助を必要とする人、経済的困窮者・ホームレスなどに対し、生活の質を維持・向上させるためのサービスを社会的に提供すること、あるいはそのための制度や設備を整備することを指す。
  3. 社会福祉制度とは、社会福祉に関する制度。
  4. 社会福祉政策とは、政府による、社会福祉サービスの運営や提供に関するプログラム。

福祉(goo辞書/三省堂提供「大辞林 第二版」)

〔「し」は「祉(ち)」の慣用音。「祉」は幸福の意〕幸福。特に、社会の構成員に等しくもたらされるべき幸福。
「公共の―」「社会―」「―事業」

「子どもをたくさんつくった女性に国がご苦労様でしたと言って面倒を見ること」という説明、国からの成果報酬だという説明はなかったですな。それどころか「社会の構成員に等しくもたらされるべき」と書かれてますな。


あと、森氏の「子ナシ女に年金やるな」発言をググってた時についでに見つけたことですが、同じく2003年に自民党の大田誠一氏が「集団レイプする人は、まだ元気があっていい」と発言してたそうで。


ほかにも、

石原慎太郎東京都知事「ババァ発言」事件Wikipedia

「これは僕がいってるんじゃなくて、松井孝典がいってるんだけど、“文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ”なんだそうだ。“女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です”って。男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を生む能力はない。そんな人間が、きんさん、ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害だって…。」
「2001年12月25日、日弁連は石原東京都知事に対して「警告書」を出した。石原発言が引用元の松井氏の見解とは全く異なるものであり、石原氏自身の見解に基いた発言であると評価するのが相当とし、女性に対する暴力であり、権利侵害であると評価」

※削除提案中だそうですので、全文を読みたい方はお早めにどうぞ。


石原都知事自民党だよな。


これらの発言に比べたら、柳沢厚労相の発言なんて愛らしいレベルに見えてくる。が、過去にこれだけの発言が自民党の人々から出ていて物議をかもしたというのにまたやらかしちゃったとは、自民党の方々には学習能力がないのだろうか、それとも改善する気がそもそもないのだろうか、と思ってしまうところ。後者かな。


こうやって各氏の発言を並べてみたら、改めて、おっかねえなあ自民党は、と思いました。
だがしかし、だからといってブーメラン野党を応援する気にもなれん。朝日は菅氏の発言も叩くべきだと思うがな。柳沢氏の時と同じ勢いで。


なんにせよ、出産可能な年齢の方々の一般的な価値観とは激しく乖離した価値観を持つ世代の人に少子化対策を考えさせるから、ジェンフリ批判?やら国粋な精神論?やらになっちゃうんじゃないのかねーと思った。以下の中間とりまとめを読んだら、特にそう感じられた。

「今後の少子化対策の方向について」(少子化問題調査会中間とりまとめ)
 平成16年5月20日 少子化問題調査会長 森  喜朗

(前略)
 出生率の低下は、経済成長優先、個人主義的豊かさの追求という戦後の社会風潮の進展と軌を一にしており、逆に出生率の低下は、経済活力の減退、社会保障制度などの破綻と言う観点から深刻に捕えられねばならぬ事実にこのことは端的に現れている。
 つまり、経済優先、個人優先の価値観に替わる新しい価値観の醸成に努め、経済成長(豊かさ)と少子化との相互矛盾をどのように調和させるべきかを国民的に議論しなければならぬ時が来ている。
(後略)

「経済優先、個人優先の価値観に替わる新しい価値観」=「愛国心」かな?
それとも宗教的な価値観かな?

ていうか。統●教会から送りこまれた秘書に作成させたんじゃないの?という思っちゃうような部分が多々ある取りまとめだなー。と感じた。
雇用形態と婚姻状況の相関関係に着目した柳沢厚生労働相のほうが、いいとこ突いていると思う。

なんて美しい国だろう


年金という名のねずみ講に無理やり引きずり込まれて天引きで金を取られ続けた上に、


「このままじゃ破綻するから会員を増やせ、ダウンがいない奴には配当ナシだ」


て言われているような気分ですよ>厚生労働省
美しい国ねずみ講@全国民強制加入。
もうトシとってから年金くれとか言わないから、今まで払った分返してくれ。という訳にはいかないだろうか。
どうしても強制加入だと言うならば、もうちょっとマシな制度にしてほしい。


だいたいさー、15年前くらいに年金制度について調べた時は、
「現在の高齢者を支えるために払うものではない、将来の自分のために払うもの」
という説明がなされていた覚えがあってですね。
実態と乖離した説明してないか?と思ったもんだが。
公的年金の運用に失敗して巨額な損失出して原資を減らして大騒ぎになった(たしか)後は、「現在の高齢者を支えるために払うもの」というような説明をしておられる模様。
言っていることがあまりにも真逆ではないですかな。
何より、無限連鎖講の防止に関する法律に反するんじゃないかー? 出資法にも反するんじゃないかー? などと思わずにはいられない今日この頃です。

2007/02/07-20:17 厚労相の謝罪「国民は了解を」=安倍首相(2月7日/時事通信

 安倍晋三首相は7日夜、衆院予算委での柳沢伯夫厚生労働相の答弁に関し「誠実に少子化対策、厚生労働行政について説明していた。(産む機械)発言がいかに不適切であったかおわびしていた。ぜひ、国民にもご了解をいただきたい」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 首相はまた、柳沢氏が6日の記者会見で子どもを2人以上持つことを「健全」としたことについて、「若い人たちが『日本では結婚したくない』『子供を生みたくない』と思っていたら大変悲しい話だが、そうではないという話をしたと思う」と述べ、問題視しない考えを重ねて示した。

「健全」の方は謝罪せずでファイナルアンサーなのかな。
この美しい日本で結婚したくない、子どもを産みたくないと思う人は「健全」ではないと、改めて言われてるような気がする。非常に穏便かつ遠まわしに非国民って言われているような。

<柳沢厚労相>「健全」発言の謝罪、撤回拒否 衆院予算委で(2月7日/毎日新聞

 衆院予算委員会は7日午後も、安倍晋三首相と全閣僚が出席して少子化問題などに関する集中審議を続行した。柳沢伯夫厚生労働相は「女性は産む機械」発言については追及されるたびに陳謝を繰り返したが、「2人以上子どもを持ちたい若者」を「健全」と表現した発言については「みんなが子どもを持ちたくないと意思表示をしたら、私は困ってしまう。その言葉を撤回しなければならない理由が分からない」と述べ、謝罪や撤回については拒否した。
 また、質問に立った小宮山洋子氏(民主)が「少子化への取り組みが十分でない」と追及したのに厚労相が「委員のような開明化された女性議員には不満もあると思う」と答弁し、小宮山氏が「カイメイカとはどういう字を書くのか。文明開化していない(女性もいる)ということか。適切でない言葉遣いが多い」と反発する場面もあった。
 一方、与野党は7日、07年度予算案に対する衆院予算委員会での基本的質疑を9、13両日に行うことで合意、実質審議入りが決まった。野党が8日開催を要求していた参院予算委での少子化問題に関する集中審議は、来週以降に参院厚労委で行うことになった。【田中成之】

なぜ「私は困ってしまう」のか、理由が分からない。
少子化対策」と「年金制度の現状維持」と「子育て・家族についての意識改革」をワンセットでなんとかしようと考えているから、妙な失言が相次ぐのではないかと思う。
・「少子化対策」は、「産みたい人が産めるようにする」対策として捉える=経済問題、雇用問題。
・「年金制度の現状維持」は、無謀。少子化に関係なく、ねずみ講的要素をなんとかしたほうが安全。
・「子育て・家族についての意識改革」は、まずは“安定した生活”がベースにないと無理。“貧乏”は人の心を荒ませる(清貧な信仰をお持ちの方は除く)。“時間的に過剰な労働(勉強)”“将来に対する不安”というストレスも同様。心が荒んでいる人に親の介護や子育てなんて無理無理。心が荒んでしまいかねない状況をまずは改善しないと=経済問題、雇用問題。
と、前々から思っているところ。


だいたい、この劇的に社会情勢が変わっているユキビタスなご時世に、現状が50年間維持されるという前提でモノを考えていることが理解しがたいのだが。
それは私がWEB関連の仕事をしているせいなのかもしれんな。
5年前に習得した知識も技術も、いまや無用の長物さ。技術進歩早すぎ。永遠の若葉マーク。そして40になる頃には使い捨てられるんだろうな。平均寿命は伸びても“戦力となれる労働者の平均寿命”はものすごく短くなってきている、と感じられてしまう。


と、以上は全部余談で本題は以下。


柳沢厚労相って、天然な方なのかしらね。燃料投下がお上手すぎてびっくりだ。

「肝心なのは経済なんだよ、バカモノ」だそうで


私は、口ばかり達者で何もできない「有言不実行」な人とか、口では綺麗ごと言ってても実際は真逆なことをしている人とか、とんでもないことをやらかしておきながら「悪意はなかった(のだから赦せ)」と主張して自分を正当化し責任も取らない人がとても嫌いなのですが。

それにしても。

野党が審議復帰、衆院予算委で「少子化」集中審議(2月7日/読売新聞)

首相は、女性を「子供を産む機械」と例えた厚労相の発言について、「極めて不適切だ。多くの国民を傷つけたのは事実であり、私からもおわびしたい」と述べた。その上で、「(厚労相は)結婚したい、子供を持ちたいと思う人が、望みを実現できる社会にしていかなければならないと考え、施策を実行している。常に国民の立場にたった厚生労働行政を行うことで、国民の信頼を得て、職責を果たしてもらいたい」として、辞任を求める考えのないことを改めて表明した。

厚労相には、発言は「不適切」という見解を示しつつも辞任させず、今後の行動・成果に期待している印象。これも再チャレンジ支援の一環ですかね。

キヤノンの偽装請負で、御手洗会長の参考人招致を要求(2月7日/朝日新聞

 民主党枝野幸男衆院議員は7日の衆院予算委員会で、御手洗冨士夫日本経団連会長の参考人招致を要求した。御手洗氏が会長を務めるキヤノンが、違法な労働形態である「偽装請負」で行政指導を受けたことを踏まえたものだ。
 御手洗氏は政府の経済財政諮問会議の民間議員も務めているが、同会議で御手洗氏は請負法制について「無理がありすぎる」などと現行制度の緩和を求めている。枝野氏は予算委で「自分の足元で違法行為をしているのに、違法行為が合法となるように何とかしてくださいというのはむちゃくちゃだ」と批判した。

御手洗氏に問題ない=キヤノンの偽装請負疑惑−安倍首相・衆院予算委(2月7日/時事通信

 民主党枝野幸男氏は7日午前の衆院予算委員会で、実態は労働者派遣なのに業務請負契約を装う「偽装請負」をキヤノンが行っていたとの疑惑を取り上げた。枝野氏は、同社会長の御手洗冨士夫日本経団連会長が政府の経済財政諮問会議の民間議員であることを指摘し、「雇用政策に一定の影響力を持っており、事実なら問題だ」と追及した。
 これに対し、安倍晋三首相は「御手洗氏は『法律を順守するのは当たり前だ』と発言している。成長戦略を着実に実行していくために(諮問会議で)見識を発揮してほしい」と述べ、問題はないとの認識を示した。

こちらでは発言を重視して行動・結果には頓着していない印象。


なんか官と民とで対応が違うというか、何このダブルスタンダード
と、ぱっと見ただけですが、そう感じてしまいました。


官民ともに国の上のほうにいる方々には、国民に配慮した適切な「有言実行」をお願い申し上げたいもんだなー。
特に野党。有言のみって印象だ。

さらに、教育の再生と自国を愛する心の涵養が最優先で行なわれるべきは経団連じゃないかねー。「経団連の苦情はばかげている」とか、「この動きがこのまま続けば、被害を受けるのは日本の消費者だし」とか、「すでに心もとない日本の生産性はさらに悪化し、国民所得は失われる」とか、「日本の景気回復が実質賃金の上昇につながらない、まさにその点が、首相の支持率激減の最大原因だということを思えば尚のこと、経済に対する首相の無関心は驚くべきものだ」ってフィナンシャル・タイムズの社説で言われてますぜ。