「努力」すること自体より、その前後が重要じゃないかと

最近見た素晴らしい「努力」の定義 - インターネットください


これにつけたブコメの補足。
努力した以上は報われたい、という人は、まずはマネジメントの勉強をしてみるといいかも知れないと思ったので、ちょっと殴り書きしてみる。

PDCAサイクル

  1. Plan (計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する。
  2. Do  (実施・実行):計画に沿って業務を行う。
  3. Check(点検・評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する。
  4. Act (処置・改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする。

http://ja.wikipedia.org/wiki/PDCA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB


工場での生産管理や品質管理で用いる手法だが、個人の人生にも応用できる手法だと思う。
努力して報われようとするなら、「成功した自分」という製品を製造し世に送り出すための品質管理・生産管理をしたほうがよいんじゃないかな。


努力しても一向に報われない人は、「従来の実績や将来の予測」などを考慮せずに漠然とした計画を立てているのかもしれない。
Pがしっかりしてなければ、そのあとのD(実際の努力)をいくら頑張ったって、そりゃ成果には結びつかないだろう。
しかもCもAもしてなければ、報われないDの無限ループにはまったままで、いずれ疲れてドロップアウトしてしまうんじゃないかね。逆に言えば、PとCとAに注意すれば「努力をしただけ報われる」という上昇するスパイラルに乗っかれる可能性アリと思われる。


そして、成功する人はPあたりでの勘が鋭いと言うか、調査力とか企画力がもともとすごいんだろうと思われる。
特に意識してなくても的を得た選択ができちゃうんじゃないかね。
しかしそれは暗黙知のため成功の秘訣を人から聞かれても言葉にされることはなく、ただ「努力したから」という答えだけが出てきてしまうのかもしれない。
努力が報われた人々は、そもそも闇雲に努力するだけで報われているわけではないんじゃないかね。とも思った。


あと気になったのが。
努力したら『報われる』とか、しても『報われない』とか、受身で考えているあたりでもう『成功』とやらから遠ざかっているんじゃないかなと感じた。
誰にどう報ってもらおうというのか。その人に報ってもらうのでなければダメなのか。
そのへんで視野が狭くなってたり、評価してくれる人を限定しすぎてたりしてないだろうか。
たとえば、勤め先の上司が評価してくれないなら評価してくれそうな会社に転職するという手段もある。「現在の上司の評価」に固執しているせいで、他の人だったら成果と認める結果を出している(=報われる)のに報われないままになってしまってたり。
(とかいって、自己評価が不当に高いお方が「誰も俺の良さを理解しない、馬鹿者ばっかりだ」とか言って新天地を求めて転職を重ねたりする、みたいなのは感心しないが)


努力したら何が何でも『報わせる』とか(合法の範囲内でよろしく)、『どう転んでも報われる』努力の仕方を考えるとか、そういう発想のほうがいいんじゃないだろうか。
その報わせるための重要なプロセスがPDCAサイクルのP、C、Aではないかと思った。


ついでに。
何を基準にして「成功」と捉えるか次第で『報われ』たり『報われ』なかったりするとも思う。
いくら努力しても目に見えた成果を挙げない。これは「成果」を基準にすれば『報われない』と評価されるだろうが、「継続は力なり」基準で評価すれば「努力し続けられるエラい人」という実績を挙げている。
何かにつけ努力しなくていい理由を見つけては何もしない人より、はるかにレベルが上。
現在の方向性では成果を挙げられなかったとしても、別の道でなら成果を挙げちゃうかもしれない。
「成果」という概念に該当するものは世の中いくらでもあるだろうが、その内訳は


 「努力しなくても挙げられる成果」 < 「努力しないと挙げられない成果」


だろうと推測する。
努力しない人よりは努力できる人のほうが、なんかしら成功できる可能性が高いと思う。


注意すべきは、自分向きの「成功」は何か、その目的を自分が達成できる確率はどんなもんかの分析を間違ったら同じことを繰り返した挙句にバーンアウトしちゃいそうってことなんだが、しかしこのへんは千差万別人それぞれだろうから、一概に「こうすればいい」とは誰も言えないだろうなあ。


PSDAサイクルに先立って、自分の労力と時間という資源をどういう方面につぎ込むか、という「選択と集中」が重要かもしれない。


と、前述のブコメ先をさらっと読んだときになんとなく思ったことをとりいそぎ覚書してみました。


あと、努力ネタ関連で期待理論についてもちょっと調べてみたかったんだが、時間がないのでリンクだけ。

期待理論

これを知れば部下の「やる気」を高められる!?〜期待理論

ポーターとローラーの期待理論


成果を挙げた努力だけが努力と認められる

 ∴ 努力すれば報われる


のではなく、


努力する以上は成果が欲しい(という欲がある)

 ∴ 人は成果を挙げない努力を努力と認め(たく)ない


てことかもしれないな、とか、


成果を挙げさせたい経営者サイドがポーターとローラーの期待理論に基づいて社員たちのモチベーションを挙げようとしたら、社員たちはそう受け止めなかったていうか逆効果になっちゃったよ〜、みんな努力って言葉が嫌いになったよ〜みたいな?


とか思ったのだが、期待理論はよく知らんので以上は私の個人的な感想です。
なんかしら参考になりましたら幸いです。


激しく余談だが、最低賃金はいつ1000円になるんだろう。おしえて民主党