リバースモーゲージについて


昨日の日記で書いた
>他にも、高齢者介護を投資と同義に考える
>ユニークなビジネスについての海外ニュースを
>けっこう前に見た
これですが、
リバースモーゲージについてのニュースだったもよう。
a2004さん、教えてくださってありがとうございましたw


まずは、リバースモーゲージとは、について。
gooの国語辞典で調べますと、

リバースモーゲージ【reverse mortgage】

住宅などの資産はあっても現金収入が少ない高齢者等を対象に,居住中の持ち家を担保に資金を貸し出し,生活費や福祉サービス費にあてる制度。契約時に一括して融資額が支払われ,毎月返済していく通常の融資とは逆に,ローン残高が毎月増えていき,契約終了時や死亡時に資産を売却し精算することから,資産担保年金,住宅担保年金,逆抵当融資,逆住宅ローンなどとも呼ばれる。
〔日本では 1981(昭和 56)年,東京都武蔵野市で導入されたのが最初で,武蔵野方式ともいわれる〕

三省堂提供「デイリー 新語辞典」より
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A5%EA%A5%D0%A1%BC%A5%B9%A5%E2%A1%BC%A5%B2%A1%BC%A5%B8&kind=jn&mode=0&type=stick

とのこと。
なのですが、
a2004さんにご紹介いただいたページを見てみますと、
日本とアメリカではちょっとしくみが違うらしいです。
そのページがこちら。

NSK NetWork(不動産総合マネジメントネットワーク)
http://nsk-network.co.jp/

高齢化社会起爆剤 リバース・モーゲージ制度(2003.10.07掲載)
http://nsk-network.co.jp/031013.htm

(株)日本システム評価研究所 不動産鑑定士 山田毅さんの
コラムです。
余談ですが、この方、不動産鑑定士であるうえに司法書士でSEで、
上記サイトの管理者だそうです。
すごい方ですね。


で、このコラムの中で、
日本でのこの制度の導入例が紹介されているのですが、
残念ながら、

今まで活用例が極めて少ない。その背景としてはバブル後の地価下落による融資リスクの増加が大きいが、ほかにも中古住宅市場が米国と比較した場合、あまりにも未整備で流通物件数も極端な差があることや、日本人の長寿などがある。

だそうで。
しかし、
公的年金制度の補完、高齢者の消費拡大、
日本のマクロ経済の向上に寄与する制度として着目して
いらっしゃいまして、
「この制度の普及促進は経済政策の観点からも不可欠」
と語っておられます。


で、アメリカでは、この制度が日本よりも普及していて、
証券化もしているとのこと。
そして、

リバース・モーゲージ制度が日本で米国並みに普及するには、不動産担保融資の債権を裏付けとして発行された住宅抵当(モーゲージ)証券の流通市場の整備など住宅金融証券化インフラストラクチャーが急がれる。

と、締めくくっておられます。


私が見たニュースは海外での事例紹介、
個人が個人に融資するようなタイプのものだったので
(確か。間に何かしらの企業が入っていたと思いますが)、
たぶん、証券化しているリバースモーゲージ
事例だったのではないかと。
そのせいで「融資」というより「投資」っぽいイメージを
持っちゃったみたいです。


ついでなので、「リバースモーゲージ」の情報が載っているページを
いくつか見てきましたので、ご紹介まで。

wisdom
http://www.blwisdom.com/

こちらはNEC運営のビジネス系情報サイトの模様。
原則としてトップページへのリンクのみOKとのことなので、
お手数ですが、
最新キーワード>解説5分でわかる経営キーワード>リバースモーゲージ
って辿っていってください。(2005.03.02掲載)
内容的には、前述の山田氏のコラムとほぼ同じなのですが、
日本型リバースモーゲージのしくみの図解がありますので、
より理解しやすいかもです。


続いて、(株)サイバーエージェント運営の
「暮らし」関連情報サイト。

WebVision
http://www.webvision.jp/index.html
・「子孫に美田を残さない」仕組み リバース・モーゲージ(2004.12.28掲載)
http://www.webvision.jp/money/nenkin/20041228/

すごいタイトルだw
このページでは、資産運用という視点で
リバースモーゲージの説明をしています。
こちらの2ページ目に、
日本型リバースモーゲージの問題点が
いくつか挙げられています。


こちらは不動産屋さんの視点からの
リバースモーゲージと物価連動型住宅ローンの説明。

センチュリー21 さいたま.ネット
http://www.century21saitama.net/
リバースモーゲージについて(住まいるクラブ 2003年4月号 特集記事)
http://www.century21saitama.net/g/b2003-4.htm

リバースモーゲージを利用するにあたっての
借り手側の問題点、貸し手側の問題点が
箇条書きで載ってます。


最後に、こちら。

内閣府 経済社会総合研究所
http://www.esri.go.jp/
国際共同研究フォーラム
「高齢社会におけるすまいと収入の安心のしくみ」
(日本型リバース・モーゲージの実現への課題)
 平成15年9月
http://www.esri.go.jp/jp/prj-rc/forum/030910/030910main.html

こちらの「パネルディスカッション要旨」(PDF)に、
住宅に対する意識や資産価値についての
海外と日本との比較や、
日本型リバースモーゲージの普及に当たっての課題などが
載っていまして。
日本型とアメリカ型の違いを把握する上で
とても参考になるかと思います。


で、私自身、まだざっとしか見てきてないんですが、
日本型のリバースモーゲージ
公的年金の補完、福祉の一環、というかんじが
強いのかな、という印象を受けました。
融資元も、銀行や地方自治体、企業などで、
個人の投資先にはなっていないもよう。
そして、独身高齢者を対象としたものというより、
持ち家に住まう高齢者(夫妻)で
子供が独立したり結婚したりで家を出ているパターン
(同居していないが相続者がいる)などを
想定しているのかな。


これが、生活資金の融資ってだけでなく
介護サービスもセットになった投資商品になれば
私の理想に近いんですが、
その前に、優良な不動産を持っていないと
話にならないなーと痛感…。


いま買っても(金がないので買えないけど、仮に、の話w)
私が高齢者になる頃には確実に、
住宅の資産価値が下がっているだろう、という点が、なー。
土地の価格もどうなることか。
ま、買わなきゃ買わないで
賃貸暮らしだと家賃がまるまる損失になるとも考えられるし。
最終的に、どっちが得なのか。
どうなんだろう。悩んでしまいます。


とりあえず、
今日は日本型リバースモーゲージについての
軽いご紹介まで。
アメリカ型や、証券化されたパターンのやつも、
おいおい調べていこうかと思います。