結婚してもいいかなと思ったとき


私の叔母が、認知症のお姑さんのお世話をしてます。
このお姑さんが、ちょっと難儀なことしちゃうんですが。
身の回りのものをどんどん捨てちゃったり、
勝手に人にあげちゃったりするんだそうです。
叔母も、自分の貴重品やら服やら下着やらを捨てられたり
人にあげられたりしてしまい、そりゃ大変だとか。


そんな調子ですので、片時も目が離せず、
外出するときも、
ご近所の方やらにお願いしてなんとか時間を作る、
しかし頻繁にお願いするのも気が引ける、という状況らしく。
そういう生活が、かれこれ10年以上、続いているそうです。


その叔母が、先日、なんとか時間を作って
父の見舞いにきてくださいまして、
そのときに色々と苦労話をお聞きしたのですが、
自分としては懸命に嫁としてがんばってきたのに、
なんで姑にそんなことをされてしまうのかと、
認知症とはいえ、裏切られた気分だった、と
涙ながらに語っていました。


て、こんな話を聞いちゃうと、
結婚する気も失せるかと思うでしょうが。


叔母がその後に、こう言ったんですわ。
そんなふうに苦労している叔母に対し、
息子たち(私の従兄弟たち)が
「お母さん、たいへんだね」と
色々気遣ってくれるのがうれしい、と。


それ聞いたときにですね、
すごく苦労なさっているのは重々承知の上ですが、
それでも、そういった時の叔母が、とても幸せそうに見えまして。
で、
あー、結婚して子供産むのもいいかもなぁ、と。
その瞬間は、心の底から思いました。


しかし、まあ、私の場合。
いまから結婚しようかと思っても、
年齢的に手遅れ感がバリバリ。
さらに、達成困難な要因もてんこ盛りで
持っていますんでねー。
きっと、未婚のまま高齢者への道まっしぐらでしょう。
はははー。


人間、生きてりゃ色々と苦労することもあるし、
思いがけない不幸に見舞われることもあるでしょうし。
そのときに、支えあえる人間がいるかいないか、
とても大きな違いだなと、最近つくづくと思います。
配偶者じゃなくて、お友達とかでもいいんでしょうが、
やはり、家族とお友達とでは、負う責任の度合いも違いますしね。


で、もし結婚を考えてる方がこれをお読みになってたら、
不幸なときでも一緒にいたい、支えあいたいと思える相手と
結婚なさったほうがいいだろうな、と。
個人的には思っております。
相手に頼ることばかり考えないで、自分が支える側になることも
考えたほうがいいんじゃないか、てことで。
そして、他の女性との比較相対や、勝ち負けで
考える問題じゃないと思っています。


あとついでに。
将来発生する孤独な老人は、
なにも未婚者ばかりだとは限らないわけで。
既婚で子持ちの方でも、いろいろな事情により、
お一人様な高齢者になってしまう可能性が
あるわけですから。
もうちょっと、高齢者の介護対策を
推し進めてほしいもんだなー、政府の皆さん。
と、思う次第ですわ。