「民主党を信じますか?」と言われても。


自由民主党本部が作成したらしい「政策パンフレット」なるものがポストに入っていたのだが、あまりに興味深い内容でびっくりした。

表紙に書かれているのは『それでもあなたは民主党を信じますか? 改革実行力自民党』という文言で、以下、6ページにわたり民主党を批判している。自民党いわく、民主党自治労日教組の言いなり政党だそうで。

で、最後のページ(裏表紙)には

●年金改革は社保庁改革だ!
社保庁改革は第二の国鉄改革だ!
自民党は責任政党として、できることしか言いません。言ったことは必ず実行します。

成長を実感に!


と書かれていたんですが。ここを読んで。

言ったことは必ず実行するというのなら、なんで恒久的な減税だというふれこみで導入されたはずの定率減税が10年も経たずに廃止されたんだろう、与党感覚では7年8年でも“恒久的”なのか? とか。

「成長を実感に!」と言ったということは、一般市民レベルでは好景気とやらの実感がほとんどないことを認めているのか? もしそうならば、なんでそうと知ってて定率減税を廃止したのかな、とか。

「できることしか言いません」じゃなくて「具体性に欠ける、あいまいなことしか言っていません」じゃないのかなー(例:美しい国づくり)とか。

ちょっと思いました。


あと、別に日教組自治労をかばうわけじゃないんですが。
3ページ目の

あなたのお子さんを日教組の先生に任せられますか?

日本嫌いの日本人をつくり続ける日教組
「いじめ調査」を妨害する日教組
非組合員を陰湿にいじめ、
まじめな校長先生を
自殺においやる日教組
日教組出身の参議院議員
5人もいる民主党
それでもあなたは
民主党を信じますか?

という内容に、軽く何じゃこりゃな印象を受けた。
たぶん、国旗掲揚がらみの件で自殺した校長のことを言っているのかなーと推察したんだが。

その昔、現役校長から聞いた話。
卒業式や入学式で国旗掲揚・国歌斉唱をきっちり行わないと、夏に教育委員会に呼び出され、なぜ掲揚しなかったか・斉唱させなかったかをそりゃねちねちと何時間も問い続けられるのだそうで。
私がその話を聞いたのは、その校長が教育委員会に呼び出された数日後のことだったんだが、その時の校長いわく、あれは拷問に等しい、たとえ日教組系教師に何を言われようとも来年は国旗掲揚・国歌斉唱を敢行する、もう一度(教育委員会で)あんな目に遭うのはごめんだ、と、非常に憔悴しきった顔でおっしゃっておられました。

こういう話を聞いてしまうと、日の丸問題に悩んだ末に校長が自殺した、系のニュースを見ても、教育委員会パワーハラスメントが原因じゃないか? としか考えられないですな。
ていうか、美しい国って恐怖政治を行う国なのか? とか思ってしまう。
それがどこでどう「日教組が校長を自殺に追いやる」という、全面的に日教組のせいみたいな主張に変質してしまうのか、正直わけがわからん。
それとも、別の話かな。
国旗掲揚に関係のないことで、日教組にいじめられて自殺した校長でもいたんだろうか。


ついでだが、別の教師から聞いた話。
某県の教育委員会は、思想・信条的に生徒に悪影響を与える恐れがある教員(=日教組系)を、積極的に盲・ろう・養護学校に異動させるらしい。
このことを教えてくれた教師は、障害児教育にとても熱心な方でしたので。こういう理由で日教組系が送り込まれてくることについて「教育委員会は障害児教育をなんだと思っているんだ!」と非常に憤慨しておられました。
これも、ずいぶん昔に聞いた話なので、現在もそうなのかどうかは知りません。


が、2年くらい前だったかに、負け犬女を罵倒しているとしか思えない人々の素性を探っていくうちに、某宗教団体について色々と検索するはめになったわけですが、その際に、

私たちは、埼玉県教育委員への「新しい歴史教科書をつくる会」元副会長高橋史朗氏を任命する人事案に反対します

高橋史朗氏を教育委員に選任することに抗議し、強く撤回を求めます

『教育基本法改悪をゆるさない12・12埼玉のつどい』実行委員会有志のアピール


高橋史朗氏が埼玉県教育委員に就任することに反対しているこれらの声明文を見つけたわけですが、呼びかけ人の大半が盲・ろう・養護学校勤務の教員。日教組系の人々でしょうかね。

で、これらの声明によると、高橋史朗氏は男女共同参画反対派で、統一教会(世界基督教心霊統一協会)で「集団結婚」(いわゆる合同結婚式でしょうな)を斡旋していたといわれている人物、だそうです。


おまけ。

日本の右傾化もブッシュ一味・統一協会の策略


統一教会は教義上、資本主義が是で共産主義は否、男性が主で女性が従と説いているらしいので、ジェンダーフリー男女共同参画推進派、共産主義者日教組と超敵対関係にあるらしい。他にも色々と日本の超保守な議員さんと意見が合う点があるもよう。

ていうか、統一教会について調べていくと必ずといっていいほど「つくる会」や「男女共同参画」ネタ経由で自民党話にたどり着くって感じですし。安倍氏も祝電送ってるし(なお、民主党の中にも、祝電を送っていた議員だったか、出席していた議員だかがいたと記憶しているが)。他にも色々、自民系議員さんと統一教会信者さんとおぼしきブロガーの主張に共通点を感じてしまったり。公明と組んで与党やってるしで。
はたしてミンスのこと批判できる状態なんだろうか?
ていうか、ミンスを信じるとこんな恐ろしい目に遭うぞ的な脅しで票を集めようとしているもようだが、それって、カルトが信者獲得の際に恐怖心を煽るようなことを言うってのと同じやり口じゃないか?
と感じてしまいました。


以上は個人的な余談系感想文で、本題の感想は以下。

一番最後に「政策パンフレット」と括弧書きで書かれているわりには、自民党が具体的にどんな政策を行っていくつもりなのかがまるで分からない内容だったんですが。
自分からは何も提案しないくせに他人のプランの批判だけは熱心にする奴って、私、嫌いなんですよね。
正直いって、野党と同レベルに堕ちてしまったか自民党、と感じた。
だいいち、こんなネットでいくらでも拾えるようなネタ、別にわざわざポスティングしてくれなくても…。


なお、くどいようだが。
別に自治労日教組の肩を持つわけではありません。


ていうかさ。
日教組も国も、児童・生徒に「これが正しい」と一方的に教え込むだけの教育をしたがっているらしい、という点で似た者同士だと思っている。極右と極左はやることが一緒だな。


そのおかげさまなのか、何でもかんでも手取り足取り教えてあげるか、完璧なマニュアルをこさえてあげないと仕事ができない社会人が増えて困ってますよ。
自分で考え、判断し、自発的に仕事をすることができなくなった人が、年々増えてきていると感じる。
ゆとり教育の弊害ではなく、受験重視の勉強の弊害だと今までは思っていたが、それだけでもないかもな。
右も左も均等に教えた上で、自分で情報を分析し、自分で考えたうえで選択する、ということを教育してほしいもんです。


日本が国民に愛されるに足る国なら、わざわざ愛国心を教えるまでもなく愛国心がわくだろう。
今の日本が反日だらけだとしたら、日本がそもそもダメな国か、一部の特殊な考え方をする人々の煽動にまんまとのせられるような思考力のない国民ばかりを生産するような教育の仕方だからか、のどっちかじゃねえの? という気がしてなりません。