恋愛資本主義におけるヒッキー


私のような三十路非モテ未婚女が日曜の夜に1人でテレビを観つつこんなこと(別に読まなくてもいい愚痴です)をだらだら考えている一方で、三十路非モテ未婚男さんは「恋愛を通じた」童貞喪失を目標に自己変革の活動を続けていらっしゃるのか。
なんかシュールな感じ。
と思いました、今日。

中年童貞…なぜ生まれる? 「恋愛資本主義」の肥大化


『中年童貞』は読んでいないので、上記記事のみを読んだ上での感想ですが。
なんかねー。ファーストガンダムでたとえれば。


カイ・シデンが血迷ってセイラさんに惚れちゃって、セイラさんの気を引けるような男(おそらくシャアレベルの男)になろうと頑張ったけれども結果が出せず、それどころかアムロにすら追い抜かれ、ヤケになってセイラさんに「お前は理想が高すぎるんだよ! 妥協して俺を好きになれ!」と強要しはじめた、みたいな。


最初からミハルを狙っておけばよかったのにね。もしくはフラウ・ボゥ


ていうかさー。

子供の一人や二人いてもおかしくない、いい年した男がだよ。「恋愛を通じた」童貞喪失を目標に自己変革の活動を、とかいって女のケツを追いかけ回っているのってどうなんだ。しかも、目標が「童貞喪失」って、おいおい。結婚して妻子を扶養することは考えてないのか? 責任は取りたくないけどやることはやりたいってか? なんと軟弱な男だ! 貴様、歯を食いしばれ〜!と言って拳骨の一つ二つくれてやりたいところだ。

↑という切り口で記事を書いてほしかった。せっかく産経なんだし。
フェミニストを叩くのに夢中で、逆に男性の軟弱化を支援しちゃっているような印象。


最近の保守派は男性に優しすぎて女性に厳しすぎる。全然かっこよくない。明治の男はそうじゃなかったはずだ。エセ保守と命名したいくらいだ。と感じています。


と書きつつ、内心では「グループ企業である扶桑社の商品をヨイショしてやるかって意図で書かれた記事広告じゃね?」と思っている。


もう一つ、上記記事のこの部分。

渡部さんは言う。「バブル期の三高の条件では、背は無理でも学歴と収入は努力でカバーできました。いまでは、経済力に加えてセンスや雰囲気、コミュニケーション能力が要求される。


「センスや雰囲気、コミュニケーション能力」を要求しているのは、女というより企業じゃないかと思った。
↓もう1年以上前の報告ですが。

社会人基礎力に関する研究会「中間とりまとめ」報告書の公表について経産省


従業員が仕事を行っていく上で求められる能力について、「基礎学力や専門知識に加え、コミュニケーション能力や実行力、積極性などが必要」と考えている企業が多いんだそうですよ。
で、それにあたり必要とされるのが、「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力(チームワーク)」の3つの能力で構成される【社会人基礎力】だそうですよ。
今時の日本では、リストラされずに定年まで完走するには、学力ばかりでなく、協調性やアクティブさ、コミュニケーション能力が必須となるもよう。

コミュニケーション能力は、経産省言うところのチームワーク能力でしょう。「センス」とか「雰囲気」とかも、チームワーク能力の一部ですかね。TPOをわきまえる能力というか、空気嫁能力ってとこですか?


若いときにバブル後の容赦なき中高年大量リストラを生で目撃したりニュース等で見聞きした女性なら、現時点の年収だけでなく、リストラされずに定年まで勤務できる人かどうかも気になるところじゃないかと推測。

よって、『恋愛資本主義』システムの肥大化とやらは、バブル後の容赦なき中高年大量リストラ、終身雇用・年功序列の崩壊と成果主義の浸透も要因の一つではないかと思う次第。結果として少子化の遠因にもなっているか。
なので、

これは生来のもので、スキルアップは難しい…。


とか言っている『中年童貞』(扶桑社新書)の著者、渡部さんは、もしかしたら恋愛やら性交渉の心配よりリストラの心配をするべき状態? 大丈夫ですかね。
と感じました。


とまあ、貶しまくりで申し訳ないが。正直なところ、渡部さんは偉い人だと思う。
自らを高めることで恋愛資本主義に立ち向かおうとしただけエライ。私は恋愛資本主義社会におけるヒッキーって感じですかね。最初から市場に興味を持てない。