厚生労働省の不祥事と少子化報道


以前、独身税をこさえて少子化対策の財源にしてはどうか、という提案をした議員がいたが(たしか自民党の人だった)。

独身税に関する議論を調べてまわったら、その議員がそんなことを言い出す何ヵ月も前に、政府の諮問会議かなんか(詳しくは忘れた)でエライ人が「独身税は人権問題の見地から無理、国際法に抵触する」というようなことを言っていたことを知りまして。
もうずいぶん前のことなので、発言内容はちょっとうろ覚えだが。
探せば、ネット上で議事録を見つけられると思いますので、興味がある人は自分でググってください。

その議事録を読んだ時、
少子化について提言するならば当然、この議事録も読んでいるはずだろう。人権侵害のそしりを受けてでも独身税を課すべきだと主張したいのだろうか。それとも不勉強なんだろうか>某議員
と思った。

ちなみに、その会議でも公明党の議員が独身税はどうか、ということを言っていて、与党は「いいトシして子ナシ独身」な人がほんとに嫌いなんだなあと思ったもんですが。

後で気付いたが、どこどこの誰々が独身税を提案、みたいなニュースが流れたときは、その数日前か数日後か、もしくは当日だったかに、確かグリーンピアに関するニュースが流れていた。

年金問題に興味を持ちそうな人の目を公的年金運用の件からそらすために、実現はほぼ不可能と知りつつ「独身税を!」と騒ぎ立てていたのだろうか、もしかして。
と思った。
が、この時点では、そりゃいくらなんでも考えすぎかな、とも思っていた。

しかし。
一時期は毎日のように少子化に関する報道が流れていたというのに、ポスト小泉争いが本格化した頃からぱったり聞かなくなったなあ、と思っていたが。
これも後から考えてみると、グリーンピアの処理にかたがついた(らしい)=もうグリーンピアの件で新しいニュースは流れないだろうな、という状況になったとたんに少子化報道が絶えた、という気がしないでもない。

もしかしたら、公的年金の運用について批判が高まっていた時期に、上手い具合に酒井順子さんが著書『負け犬の遠吠え』の中で「少子化は負け犬(女)の存在が原因」と言い放った。
それに便乗して「少子化は女性の晩婚・晩産だけが原因=よって年金崩壊」という印象をつい持ってしまうような報道をマスコミに行なわせ(意図的に?)、一方で議員や有識者独身税とか言わせてみたりして、公的年金運用問題から目をそらさせたのかなあ、なんて。
やはり疑念がぬぐえないというか。

管理職クラスが多くいるであろうご年配層には、社会情勢の変化だの過剰な人件費削減による若年低所得者層の増加が原因だ、と主張しても受け入れられない可能性がある。自分に非はないと誰だって思いたい。逆切れして「公的年金の運用に問題があったからじゃないのか」と言い出すかもしれない。

しかし、昔ながらの儒教的価値観にのっとった「女が社会進出したから/わがままになって結婚しなくなったから/子どもを生まなくなったから少子化が進んだ=女が悪い」という論調ならば、ご年配の方には非常に受け入れやすいことだろう。その世代には、いわゆる「経済的に自立した女性」も少なそうだし。
『負け犬の遠吠え』の存在がその傾向に拍車をかけたかもしれない。

余談。1年ほど前に『負け犬の遠吠え』を読みましたが、こりゃ反感くらって当然だなーという感想を持った。ていうか、新人類が青春を謳歌していた頃に流行っていたという覚えがある、「ヘンタイよい子」とか「食う寝る遊ぶ」とかっていうコピーが、読んでいる間、頭の中をグルグルしてた。

苦労せずに就職できたバブル世代で、かつ社会人経験は広告代理店でのお勤め3年、ていう人で、かつ、「成熟した成人として、社会を構成する一員の自覚と責任を引き受けることを拒否し、社会そのものが一つのフィクション(物語)であるという立場をとる新人類」という定義にたぶんばっちり当てはまる女性の言うことを、真に受けちゃいかんだろ。三十路になっても今なお新人類やっていらっしゃるようだ。というのが最終的な感想。
また、自虐ネタで糊口をしのぐ系ライターが発したウケ狙いのネタにマジレスしてるようなもんじゃないかね>世論、とも思った。


本題に戻って。

最近、柳沢厚生労働相の「女性は産む機械」発言でマスコミがにぎわっていたが、それに合わせるかのように少子化・年金に関する発表のニュースも、また流れ出した。
そして今日報道された、柳沢厚生労働相の「子ども2人以上「健全」」発言でますます炎上となったわけだが、これまたそれに合わせるかのように「年金給付、最高で現役収入の51.6%=出生率1.26で新試算−厚労省」(2月6日/時事通信)という、先日の発表と大差ないようなニュースがしつこく流れている。

厚生労働省は、自分たちが叩かれそうになると『年金・少子化に絡む(たいていは悲観的な)発表』をしているような、という気がしてくるですよ。
単にフェミを黙らせたいがために、少子化は女のせいとにおわすような主張をしているんじゃないだろうかね。
だとしたら、巻き添えを食らっていい迷惑なんだがな。人権を尊重すべき国民としてカウントされてないようですなー、子ナシ女性は。

なお、柳沢厚生労働相の「子ども2人以上「健全」」発言↓についての個人的感想は。
健全という表現に引っかかりは覚えるけれども、

若い人たちの雇用形態が、例えば婚姻状況などに強い相関関係を持ち、雇用が安定すれば婚姻率も高まるような状況なので、まず若者に安定した雇用の場を与えていかなければいけない

<柳沢厚労相>子ども2人以上「健全」発言、波紋に拍車 (2月6日/毎日新聞

という部分は、今までの厚労省発の情報と比較しても、かなりまともなことおっしゃっている部類じゃないかなーと感じた。
が、

本当にそういう若者の健全な、なんというか希望というものに我々がフィットした政策を出していくことが非常に大事だと思っている

<柳沢厚労相>子ども2人以上「健全」発言、波紋に拍車 (2月6日/毎日新聞

ここはどうよ、と思った。
少子化については、懸念され始めてからもう10年くらい経ってるんじゃないだろうか。
総人口の減少に至って、本格的に問題視され始めてから考えても、もう1〜2年は経っているはずでは。
なのに、なんでいまだに「政策を出していくことが非常に大事だと思っている」という段階なんだろう。
成果主義な企業だったら、もうとっくの昔にリストラ対象じゃないかなあ、とか。
女性蔑視だとばかり騒いで、そっちにつっこみをいれる野党な議員が少ないみたいなんで、試しに書いてみた。
さっさと対策を考えてあげないとさー。第2子を生みたいけど経済的に断念しちゃってる女性たちがまだ若いうちにさ。

ついでに、この発言の「健全な」という部分を問題視しない自民党の姿勢には、ドン引きした。
「女性は産む機械」発言の時は、不適切な表現だが、あまりにも揚げ足取り過ぎないかねえ、という印象でしたが。今回は本気でドン引き。ほんとに美しい国だな、脳内の花は。
自由民主党ではなく、管理統一国主党ってなかんじの名称に改めるべきでは。と思いましたわ。

にしても、労働環境は現状ママで成果主義だけ浸透して、一方で少子化対策だけ進めると、子どもを生んだはいいけど最も学費がかかる頃に親が成果主義に打ち破れて中高年ニートになっちゃいました、という悲惨な状況が、後々社会問題化しそうな。
若者正社員@低賃金や若いフリーター、若いニートだけでなく、中高年の再チャレンジ支援も視野に入れてあげないといかんのでは。
とにかく産ませりゃ後は何とかなるとでも思っているんだろうかね。

以上、取り急ぎの覚書。思いつくまま書いたので、そのうち考えが変わる可能性もアリ。
というレベルのものとしてお受け止めください。

『鏡の法則』もう一回

面白いなと思ったので、しつこく鏡話。


感謝の心を持つこと自体はねー。私も否定しないです。
ただ、結果はヨシでも誘導の仕方がアヤウイかな、とか。着地点はいいんだが、そこに至るまでの過程がミスリード的というか、カルトとかマルチが勧誘の際によく使う手っていうか。そんな印象を受けた話だった。


で、なんでこんな露骨に怪しいかんじなのに、盲目的にマンセーしてる(orしてた)人がけっこう多いのか不思議だったんですが。


なるほど。盲目的マンセー者ゲットのためのフィルタ、という線は結構あたっているかも、と思った。
A子さんに激しく感情移入できちゃった人=カモられる可能性高し、と言えるだろうな、やっぱ。
ただ、「最後に100万円の壺を勧められるわけでもなし、」この部分についてと、あと、


こちらの「信じた結果どういうヤバい事が起きるのか」の「根拠となる文献」になるかどうか、ちょっと弱いかなとも思ったが、とりあえずご紹介まで。


クーリングオフ・ネット


悪徳商法の手口と消費者相談事例


自己啓発セミナー・自己実現講座
しかし、実際のところ、ほとんどの自己啓発セミナーは反社会的な教えを説いたり、宗教的な洗脳を行っているわけではありません。セミナーの内容自体は成功哲学や人生訓的なもので、それを心理療法のテクニックを取り入れながらドラマチックに提供している、といえるでしょう。
自己啓発をサポートすること自体は悪いことではありません。
これまで気づかなかった自分自身や、新しい物の見方や考え方を知ることは自分自身の可能性を広げることにつながるのは事実です。
それでは何が問題だったのかというと、そのセミナーの内容ではなく、受講生自身に「勧誘活動」を行わせることになる3段階目のシステムにあるのです。


というように、次の段階がある可能性/次の段階に問題がある可能性、もあるかなーと思った次第。
上記ページには具体例(セミナー参加者の体験談)もあるので、いろいろ参考になるかと思います。


世の中には、誠に残念ながら

  1. ただ単に善意から、いいことを言っている/やっている人
  2. なんかやらかすため(勧誘とか)の準備段階として、いいことを言っている/やっている人


の2種類がいるようです。
で、後者の場合。会った早々にいきなり「私は詐欺師です」とかと言い出すはずもなく。
さらに、金を巻き上げるようなマネをするとも思えず。
段階を踏んで信頼関係を築いていき、がっちり心を掴んだ頃から徐々に……てケースも、充分考えられるでしょう。あ、結婚詐欺とかがまさにそうですかね。
なので、言っている内容やその人の助言に従って得た成果より、その人が「どういう人か/どういう手段を使ってアプローチしてきたか/どういう話の持っていき方をしているか」という点、言動の“動”のほうに、より注意を払うべきだと思う次第です。


で、鏡の法則の場合は、本職のカウンセラーでもない一介の経営コンサルタントが、個人の人生相談を悪びれもせず自信満々に引き受けてる、という点で「何この人」と私は思ってしまった。
経営になんら関係のないプライベートな問題に、「心理学にも詳しい」てな程度の素人が電話で意気揚々と指導しちゃっていいのかい、て印象だったので。
ちょっと不誠実っつーか一般常識的にへんじゃないかねB氏は、て気がしたんですよね。
そのため、そういうプロもどきな人である上に、会った事もない、よく知らない人物相手に、自分の内面・内情を暴露するような真似をするのは、ちょっと軽率じゃないかね>A子さん
と思いました。
本職じゃないってことは、職務上の守秘義務も負ってない相手ってことだろうし。


さらにA子さんの場合、最終的に「自分に非があった」「それをB氏はあっという間に見抜いた」という経緯から自分への不信B氏への信頼・尊敬の念を植えつけられた上に、盲目的に感謝するという習慣を持つよう勧められていないか? と思った。
この後、多少痛い目見させても、それも試練だ、そういう機会を与えられたことを感謝しなさいって言えば、ほいほい感謝して金品を差し出したり物を買ったり、それを手弁当で他人に売り歩く人とかに育ってくれそうな。
見ようによっては、大変お上手な信者教育、カモる前の地ならしってかんじ、ともとれる。
なので、B氏がただのいい人かそうじゃないかの判断は、その後の展開を見てみないとなんとも。
実話をもとにした話だとかいう触れ込みのようですので、後日談があるならぜひ読みたいところです。
なお、あっという間に原因を見抜くのは、ちょっとした知識があり、かつ、コツを掴んでれば、割と簡単にできること。
それに、事前に夫と会って話をきいてるし。
下記リンクの「コールド・リーディング」及びその中にある「ホット・リーディング」をご参照ください。


他にもB氏の言動に突っ込みいれたいポイントは多々あるんだが、他のブログでも指摘されていたことだし前にもちょっと書いたしめんどいしで割愛。


以上、あくまでも『鏡の法則』だけを読んだ上での私見です。
バックがどういう活動をなさっている方々か、現時点でよく知らないので、怪しいと決め付けるのは早計かなと思っているとこです個人的には。


でもまあ、手法がなんか匂うからと言ってはなからスルーしたり、全面的に否定したりするのはどうだろう、と私も思います。
が、いいこと言っているからといって全肯定するのもなんだかなあと思うので。
良いところだけ良いものとして受け取るのがベストなんだろうな、と思いました。
ついでにご参考までに。


あんまり人を疑いすぎるのもなんですが、人を騙すのが商売の人は、プロだけに手口が巧妙。商売だけに、日々研鑽してますしねw くれぐれもお気をつけください>鏡の法則妄信派ご一同



※追記


こちらのmuffdivingさんのご指摘がすごいw
全文に突っ込みいれてらっしゃいます。


私がミスリードっちいと感じたポイント、特に内観がらみの部分で「それはちょっと…」と思った部分をばっちりご指摘くださっている。ステキですわ。
それに、

背後の事情を知らないで「親を敬え」と言ってる奴は信用ならんけどね


そうそう! だから細木数子さんにちょっとアレなのよね私。
すごくすっきりしました。ありがとうございます>muffdivingさん

『鏡の法則』なんかちょっと疑問


単に、専門家が言うところの“世代連鎖”とか“家族集積性”ってやつの話?と思ったが、その前に。
泣いた9割(もいるのか?)の皆さんは、『子は親の鏡』って詩、ご存知ないですか?
こっちのほうが簡潔。


どうせならこっちを広めるほうが、読みやすいしポイントつかみやすいしで、よろしいのではと思います。


で、こちらですが。


B氏は「心理学にも詳し」いってだけの「経営コンサルタント」なわけで、心理学の専門家ってわけではないんだよね。なのに「個人の問題解決を得意とし」っていうの、問題ないのだろうか。
ついでに、こういうのってなんか、父と娘に限定したことでもないと思うんだがなあ。なんかやたらと父性にこだわっているような印象。
なお、A子さんに色々やらせてる課題は、自己啓発セミナーとかでもよく使う手法だと思われる。その手法自体は批判する気はない。


で。ちょっとこちらのページから引用させていただくが。



赤城高原ホスピタル


アダルトチルドレン
アダルトチルドレンというのは、もともとは酒害家庭で育って今は大人になった人(Adult Children of Alcoholics)を意味しましたが、今では機能不全家庭出身者(Adult Children of Dysfunctional Family)に拡大使用されるようになりました。機能不全家庭の代表が酒害家庭や嗜癖家庭です。嗜癖家庭で育つ子どもたちは、慢性的なトラウマ(Trauma, 心の外傷)にさらされます。機能不全家庭の中で歪んだ感情、対人関係の癖、問題解決の仕方を身につけ、思春期から成人期にかけてさまざまな情緒・行動障害、精神障害を発症します。典型的には、共依存になったり、もっとはっきりした嗜癖問題を起こしたりします。アダルトチルドレン共依存は、嗜癖の世代連鎖を作り上げる鍵概念です。


機能不全家庭の具体例
 「機能不全家庭」の具体的内容としては、親(家族)の性格障害、精神障害など。養育者からの虐待(精神的、身体的、性的)。子供の自主性を認めないこと。家庭内不和。子供への無関心、ケアの不足など。同胞間での不平等など。仕事・環境・近所のストレス。子供への過重な期待などの問題があります。要するに緊張した家庭で、子供たちが安心感の持てない不安な家庭です。


以上のことを参考にすると、『鏡の法則』のA子さんは、単に、実家が軽く機能不全家庭だった、て話ではないのかなと思った。
だから自分も軽くゆがんだ親子関係・夫婦関係を作り出しがちな人になっちゃったんじゃないのかと。
軽いから、機能不全っていう認識がないだけで。
私が機能不全家庭っぽさを感じたのは、以下の点。


「なにかと口やかましい」
 = 子どもの自主性を認めない
「夕食が説教の時間になることも」
 = 緊張した家庭、子どもたちが安心感の持てない不安な家庭(食事くらい楽しくとらせてあげようよ…)
「子ども達(A子と兄弟)が自分の思い通りにならないと、すぐに大声で怒鳴りつける」
 = 緊張した家庭、子どもたちが安心感の持てない不安な家庭、子どもの自主性を認めない
「親に嘘をつくくらい後ろめたい付き合い方をしているのか!お前は、ろくな女にはならん!」発言
 = 子どもの自主性を認めない(信じていない)、暴言による精神的虐待
ついでに
「砂や土で汚れた仕事着で帰って来て、そのまま食事をすることが多かった」
 = 軽く精神的虐待? そりゃ嫌だろ、普通w 泥のついた靴がご飯と一緒に食卓に並べられたら食欲失せません? 何より衛生面で難アリ。教育上よろしくないのでは。


で。父親がそんなふうに過干渉かつ無神経だったので、A子さんも自分の子供に同じように過干渉な接し方をしちゃいました、てことで。
「虐待の連鎖」と根っこが同じ話ではないのかな、と。


そして。それ(だけ)が“鏡の法則”。じゃないのかなーと思った。
親から受けた仕打ちは子供に繰り返しやすい、ていう部分だけ。
誰かに対する感謝があるとかないとか、夫に父の姿を重ねていたとかって話は、また別のことって気がするんだがなぁ。
なんで父親や夫に対する感謝の心と鏡の法則を密接に結び付けているのだろう。
だいたい、そんな解釈したら、どうあがいても感謝できるポイントがない親を持った場合は解決のしようがなくなるような。


こういう連鎖傾向を、家族集積性とか環境遺伝とか世代連鎖っていうんですかね? ようわからんが。
とにかく重要なのは、自分がそういう対人関係・親子関係の築き方を親から受け継いじゃっている、ということを“自覚”し、改善に努めることだけではないだろうか。
親が離婚した子は自分も離婚しやすいってな話も同様で。
自分にそういう要素があると自覚し、自戒するだけで、問題を回避することは可能だと思うんですけどね。後天的な問題なんだし。


それに、親に限らず。
たぶん、夫や子以外の人にも同じような接し方しているのではと思った。
他人から受けた仕打ちを、その当人または別の人に対してやり返してしまうってのは、別に親子関係に限らずありそうな話では。
それが“鏡の法則”じゃないのだろうか。
父と娘の関係・その娘と夫との関係で特に起こりやすい現象ってわけでもないだろうな、と。


要するに、人の振り見て我が振りなおせ、てはなし。昔から言われていることだ。
それをなんだか妙な勿体つけて説明しているだけでは。


ついでに。
なんかやたらと父権・夫権にやたらと繋げたがってるっぽいあたりが細木数子さんみたい、とか。
もう一歩オカルトな世界に踏み込めば、先祖供養がどうのという話にもっていけそうな話だとも思った。
先祖への感謝の心がどうの、とか、親の因果が子に報い、みたいな。
同様の指摘をトラバ先のコメント欄に書いてる方がいらっしゃったが、私もそう感じました。


また、子供のいじめ問題が解決したことと、A子さんの心の葛藤の解決は、まるで因果関係がないと私には感じられたのですが。
B氏は

「心の世界はつながっていますからね。原因を解決すれば、結果は変わるしかないのです」


という台詞にあるように、因果関係があるかのように匂わせているかんじ。
なんかオカルトとかニューエイジっちいというか、新興宗教ですか?って印象を感じた。
さらに加えて、

「われわれは学校教育で、目に見えるものを対象にした物質科学ばかりを教えられて育ちましたからね」


とおっしゃってるし。なんか、もしかしてID論者?とか感じた。ほか、

「心の中で『ありがとうございます』という言葉を100回ずつ唱える時間を持って下さい」


『ありがとうございます』をお経のお題目とか祈りの言葉に変えたら、まさに宗教活動では、と。
それに「自分に解決できない問題は決して起こらない」て言葉、重度の障害者に対しても言えるのだろうかと思ったよ。そういうこと断言しちゃう人ってどうなんだろう。


まあ、そんなわけで。
根本は悪い話ではないと思うけどね。
ところどころ、さりげにちょっと変なものが混ぜられているというか、話の持っていき方がちょっと妙じゃない? てな印象を受けた次第。
それに、マルチとか悪徳業者とかが客を勧誘・説得(ていうか洗脳)するときの手口に通じる部分も散見されるという印象。
その手口はコンサルの人とかも使うかもしれないので、そういう手口を使っている=悪徳と、一概には言えないんだけどね。よく心得てる人だな>B氏、と思った。
あとは、ホット・リーディングかな、とも。



続いて、宗教的な見方をしてみると。
この話は要約すると、キリスト教の主の祈り「我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ」になるのでは、と思った。
そうそう、「許す」じゃなくて「赦す」じゃないかと。父を許可してどうするよ、と思った。


他人に厳しく赦しもせず、しかし自分は恩恵ちゃっかり受けて感謝もせずにふんぞり返ってますって人が、まともな人間関係を築けるわけないでしょうな、そりゃ。
父や夫に限らず&本人と相手の性別問わず、自分以外の人全員に対して、


自分が不完全な人間であるように、相手も不完全であることを理解すること/してもらっていることに感謝をすること/愛してもらうだけではなくて、自分から愛すること(性愛じゃなくて隣人愛ね)」


というスタンスで接するのは、人間関係の基本中の基本と思っていました。なかなかそうはできない場合もあるけどね。
なのに、なんで家族限定で語るんだろう?>B氏
ていうか、子供の問題は全て母親のせい、みたいなご意見とも思えて、ちょっと不快。いじめる側の問題は追求せず?
と、そこが甚だ疑問でございました。


といいつつ、私も心理学とかの専門家ではないし、キリスト教の知識も、日曜学校2年分というささやかなレベルのものなのでねー。
あくまでも、私はこう考えた、という素人話でした。
心理学とか精神医学とかを専門にする人のご意見が聞きたいところです。
その方面の専門家も、こういうやり方をなさるんだろうか。


なお、この『鏡の法則』話は既に書籍化されているもよう。


A子さんの後日談とか、載ってるのかな? 続編があったら見てみたいが。
いまんとこ、批判的なカスタマーレビューはついていない模様。


あと、『鏡の法則』の最後で(参考になる心理学の本として?)紹介されている本は、サンマーク出版の本。


ついでに、サンマーク出版つながりで、水系の本。こちらも最近、注目を浴びているようで。


ほかにもたくさん出ている模様。
そして水系の批判。


ダーヴィンの進化論を否定しているらしいインテリジェントデザイン論といい、水といい。なんか最近、愉快な見解をお示しになったり、それを教育現場に持ち込もうとなさったりしてる方が多いみたいですね。
1990年代のオカルトブームとか、ピラミッドパワーとか思い出しちゃいました。


最後に。
私は泣かなかった1割のほうです。って、いまさら言うまでもないか。
あと、保守的な宗教関係者対策のため、私はフェミでもサヨでもないですよ、と書いておこう一応。
それにしてもA子さんは、旦那のどこに惚れて結婚したんだろう。
何が何でも誰かと結婚しなくてはならない事情があって、好きでもないのに無理やり好きになって結婚するしかなかったとかですかね。


なんかまとまり悪くだらだら書いてしまいました。読みづらくてごめんなさいね。


って、ここまで書いて改めて米みたけど、mixi情報提供者の方ありがとう。宗教じゃなくてネズミなのかな? そのうち見にいってみよ。

ダウン症について


question:1151361772


ご参考になるかどうかわかりませんが。ni-papaltutiさんだけでなく、ほかの方々にもぜひ見て欲しいです。

ダウン症や障害児の事を知って欲しいな

健やかに育てるために 知っておきたいダウン症の医学

近年、早期療育とよばれる指導や働きかけを赤ちゃんの時から行うことで、発達の遅れを最小にすることができる ことがわかってきました。

ダウン症児の親のための「初めての書籍」紹介

障害児親の会の役割と運営
茨城県ダウン症協会事務局 百溪 英一


余談だが、上記ページの「●世話役に適さない人」リストはちょっと笑えた。

EVE Internet Committee

生まれようとする 『いのち』を選別しないで

上記サイト内に【親が子どもへそそぐ「命そのものをいとおしむ気持ち」】という一文があるのですが。
その気持ちを支援するのが福祉の精神、社会保障ってもんじゃないのかなあ、と。私は思っています。
そしてそういう支援を可能にする体制を構築することに、人間が共同体を形成する意義があるのでは。
世の中、あまりにも障害者に対する理解のない人、偏見を持つ人が多いんだよね。
障害者に限らず、社会的弱者に厳しいね。


上記はてな質問の「一部の身体強健な人たちにしか適合しない、欠陥社会なんです。」という回答に激しく賛同しました。
ていうか、「一部の心身強健な納税者たちしか優遇しない、欠陥国家なんです。」て気もする。


26日付のダイアリーでもちょっと書いたけど、私は昔、ダウン症の子供に会ったことがあります。
「コミュニケーションのとり方にちょっと工夫がいるってだけ」の元気な子供、という印象でした。
ていうより、重度の身体障害(咀嚼障害も)と知的障害の重複があるお子さんにも同じ時に多数出会ったので、ダウン症の子が比較相対でものすごく元気に見えたってのもありますが。


どの子も、ものすごく可愛かったです。お世辞じゃなく。
可愛がって一緒に遊ぶとなついてくれるし、きゃあきゃあ笑って喜んでくれるし。
自分以外の誰かを、手放しでいとおしいと思ったのは、実はその時がはじめてだった。


他人の私でさえ可愛く思えるのですから、親御さんはなおさらでしょうな。
親御さん方も、明るくて優しい人が多かったです。
障害児を持つ親御さんの幸せなところは、子供を通じて、障害者に偏見を持ったりしない心優しい人々に出会える確率が高くなるってことかなあ、と。そのとき思いました。
障害児・障害者がいない場所では、成果主義を勘違いした偏見まみれの心冷たい人に遭遇する確率が高くなります。
障害を持った人でも明るく元気に暮らせるのが、よい共同体、よい国家だと思う。そういう国家なら、国が強制するまでもなく愛国心ってやつが湧くことでしょう。
って、こういうこと書くと共産主義者だとか思われるのかな。違うんだけど。


なんか、負け犬関連話題、少子化・晩婚化の話題を色々みていると、高齢出産のリスクと併せてダウン症の発生率を挙げる人が多いので、前々から気になってたのですが。
障害を持つ人と接する機会が少ないせいですかね、障害を持つ子供が生まれることを必要以上に恐れている=障害に対して偏見を持っていると感じられる人が多くいらっしゃるようで、ちょっと暗い気分になりますわ。
命の価値、人の存在価値は、他人が決めるもんではないだろう、ましてや納税とか社会への貢献度とかではかるものでもないだろうよ、と。最近ちょっと思う。


余談はさておき、もうひとつ。
障害はダウン症ばかりではないんですが、いろいろな障害児の親御さん向け良サイトを前に見た覚えがあるんですよ。何のキーワードで検索してた時に見たんだか、どうしても思い出せなくて見つけられませんでした。見つけ出せたら追記します。


ni-papaltutiさん、暴走もほどほどに〜。


追記:肝心なことを書き忘れたが、一番最初のリンク先「健やかに育てるために」は、30すぎた女とは結婚したくねえとか思っている30オーバーの男性もよくよくお読みください。

『医療制度改革法』と『生活保護』について


障がい者だけでなく、高齢者の医療費についても自己負担増となる医療制度改革が検討されていた。

医療改革の大綱決定 医療費負担、世代間のバランスを配慮 高齢者重く、乳幼児軽く


で、その『医療制度改革法』が14日に、参院本会議で自民、公明の与党などの賛成多数で可決、成立しました。

医療制度改革法が成立 高齢者の負担増、入院日数削減
asahi.com
http://www.asahi.com/health/news/TKY200606140176.html

75歳以上の全員が加入する高齢者医療制度は08年4月スタート。これに合わせて一般的な所得の70〜74歳の窓口負担が1割から2割に上がる。75歳以上は1割のままだが、全国平均で月6200円程度と見込まれる新保険制度の保険料を払わなければならなくなる。

 現在、全国に約38万床ある療養病床は12年度初めまでに15万床に削減。減らす23万床分は老人保健施設や有料老人ホーム、在宅療養などに移行させる。

こいつは私も大打撃。しゃれにならん。


さらにこんどは生活保護だそうです。

生活保護費を削減、母子加算の要件厳しく 厚労省検討
asahi.com
http://www.asahi.com/life/update/0625/002.html

 厚生労働省社会保障費削減策の一つとして、生活保護制度を大幅に見直す方針を固めた。一人親の家庭の給付に上乗せされている「母子加算」の支給要件を厳しくするほか、持ち家に住むお年寄りには自宅を担保にした生活資金の貸付制度を利用してもらい、生活保護の対象から外す方針。給付の基本となる「基準額」の引き下げも検討する。同省は、これらの見直しで国費負担を最大で年間500億円ほど削減したい考え。早ければ07年度から実施する考えだが、「最後のセーフティーネット」のあり方にかかわるだけに議論を呼びそうだ。


弱いところから取る政治になってきているような気がしてなりません。
リバースモーゲージが活用されるらしいのは、ちょっと興味深いが。


で、さらにご参考までに。

○ 少子化社会対策関係予算の一覧(平成15年度及び平成16年度)
http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2004/html-h/html/g3120000.html


いくら少子化だからって、少子化対策のためだけに金使いすぎてませんかね。


さらに、独身税とか言い出しているのは、私が確認した限りでは、公明党の議員と自民党の議員


こんな調子ではね。
若い女性には、リスクが少ないか多いかってことより、親の在宅介護が始まる頃には子供に手がかからなくなるようにしといたほうがいいかも、て点で、若いうちに出産・育児しといたほうがいいかもですよ、とご忠告しておきたいところ。
併せて、自分の子供くらい、これ以上の公的支援を当てにせずに自分たちの稼ぎで育てて欲しいもんだ、できるだけ。とも思うが。


なお。障がいってのは遺伝的なもの・先天的なものばかりではないです。
お腹の中で順調に育ってても、出産時のトラブルとか、事故とか病気とかでで後遺症をおっちゃうとかね。
色々あります。
そうなったときは大変です。
今の日本は、子育ては支援する気満々だが、障がいのある子の支援はあまりしたくないらしい。
要介護の老人を抱えた世帯も支援したくないらしい。
といっても、悲観して無理心中とかしないでくださいませ。
国がアテにならないとしても、サポートしてくれる人・団体は、探せば必ず見つかりますよ。
で、そういう人たちには、お付き合いしてて非常に心地よい人が多くいらっしゃいます。